貿易/物流 お役立ちコラム
貿易に関する基礎知識

計6種!主な貿易の種類について

計6種!主な貿易の種類について

貿易のことをこれから勉強しようとする人もいるでしょう。しかし、貿易と一口に言っても、実は大きく分けて、6つの種類があります。貿易を知るには、まず貿易の種類を知ることから。今回の記事は、貿易の基礎中の基礎、貿易の種類についてご説明いたします。

貿易とは何か

種類の説明をする前に、「貿易」とは何なのでしょうか。貿易とは国同士で行われるもので、商品やサービス等を売買することで利益を発生させる取引のことです。自国内から送る取引を輸出、諸外国から自国内に入れる取引を輸入といいます。

直接か? 関節か? 直接貿易と間接貿易

貿易の形態は主に、直接貿易と間接貿易に分かれます。直接貿易は、直貿とも呼ばれていて、輸出者と輸入者が間に仲介を入れず、直接取引をする貿易のことです。メリットとしては、商社などにマージンを支払う必要がないので、輸入する側は安く購入することができます。双方で直接話ができるので、納得できる取引になりやすいのが特徴です。しかし、輸出者が購入してくれる輸入者を見つける必要があり、交渉も自分たちで行わなくてはなりません。一方、間接貿易は、間貿とも呼ばれ商社などの仲介業者を間に入れてする貿易取引のことです。間接貿易では、貿易に精通している業者の力を借りることができるので、取引がスムーズにいくことや、トラブルに見舞われても対処してくれます。ただし、仲介業者にはマージンを支払わなくてはなりません。

加工は別の国で行う順委託加工貿易と逆委託加工貿易

加工貿易のなかには2つの種類があります。順委託加工貿易は、原料や材料を外国から提供してもらい、それを自国内で加工、製品にしたものを再度輸出する貿易取引のことです。加工賃で利益を得る形の貿易です。逆委託加工貿易は、順委託加工貿易の逆で、自国内にある原料や材料を外国に提供し、外国で加工、製品にした形のものを輸入する貿易取引です。加工を依頼する国(業者)を委託者、加工を依頼される国(業者)を受託者と呼びます。この委託加工貿易はどちらの場合でも、製品化されたものの所有権は委託者になります。

中継の中の仲介? 中継貿易と仲介貿易

中継貿易は別名中間貿易とも言います。中継貿易とは、ある国からの貨物を別の国に輸入した際に、その国では販売などはせず、加工したり、一時保管しただけで、別の国に輸出する形の貿易です。対して、仲介貿易は、別の国の商社が仲介することから三国間貿易とも呼ばれています。仲介国が売買契約は輸出者、輸入者どちらも仲介する国の業者と結ぶことになりますが、商品は仲介業者を介さず、ダイレクトに輸送されます。仲介国は仲介手数料をもらえることになっています。
中継貿易の1つが仲介貿易になりますが、これらの貿易取引は、2つの国の航路の中継地点になるようなポイントにある国や、政治的な理由などで直接取引することが難しい場合に使われることが多いです。

まだまだあるそのほかの貿易の形態

以上の6つが代表的な貿易取引の形になりますが、実はまだ貿易の形態はありますのでいくつかご紹介します。サービス貿易と呼ばれる貿易取引は、商品など形あるものではなく、金融・保険・通信・建設などのサービスの提供で支払により利益が出る取引のことです。旅行などもこのうちの一つです。
また、個人輸入と呼ばれる、今では耳馴れている言葉も貿易の1種です。これは個人で海外から直接商品を取り寄せ購入することです。インターネットなどで現在では簡単にできるようになっているので、広まりました。密輸も実は貿易形態の一つで、ワシントン条約など、国間で結ばれた条約などで輸出入が禁止されているものを監視の目をすり抜けて輸出入することです。もちろん違法取引となり刑事罰の対象となりますので、気を付けてください。

上記の内容を参考に、自分が行うとしているのは、もしくは、行っているのはどの貿易なのかを把握してみてください。貿易によってメリットやデメリット手続きにも違いがありますので、まずは自分の貿易の種類を知ることが、貿易を知る第一歩になります。