運送におけるトラックの種類 とそれぞれの特徴
物流における輸送経路、輸送手段のひとつに陸路があります。陸路で輸送するには、トラック、鉄道、バイク、自転車などの方法があります。今回はトラックの種類と特徴についてと、輸送業務を理解する上でわかっておかなければならない「キャリアー」と「フォワーダー」の言葉の意味について解説していきます。
大きさによるトラックの分類
トラックはその大きさにより、大型トラック、中型トラック、小型トラックに分類され、それぞれ最大積載量や運転するのに必要な免許などが異なります。
大型トラック
全長12m×全幅2.5m×全高3.8m以内で、最大積載量5t以上か車両総重量が8t以上のトラックです。免許は大型免許が必要です。通称10tトラック、20tトラック、25tトラックと呼ばれます。
中型トラック
全長12m×全幅2.5m×全高3.8m以内で、大型にも小型にも当てはまらないトラックのことです。免許は中型免許が必要です。通称4tトラックと呼ばれます。
小型トラック
全長4.7m×全幅1.7m×全高2m以内で、最大積載量は3t以下、総排気量が2,000cc以下のトラックです。総排気量に関しては、ディーゼル車や天然ガス車の場合は無制限となります。免許は普通免許で大丈夫です。通称2tトラックと呼ばれます。
使用用途によるトラックの分類
トラックは使用用途によっても分類されます。
平ボディー車
荷台がフラットで天井が付いていないトラックのことです。
箱車
荷台が箱型のトラックです。
ウイング車
見た目は箱車と変わりませんが、側面が鳥の羽のように開きます。
冷凍車、冷蔵車
冷凍、冷蔵装置が付いていて、温度管理ができるトラックです。生鮮食品や冷凍品などの輸送に使われます。
トレーラ
荷台が大きいので大きな物や大量の物を一度に運べるトラックです。正確にはトレーラとは後ろの荷台部分のみのことで、車の部分はトラクタといいます。以下に代表的なトレーラを挙げました。
- セミトレーラ
車部分と荷台部分を合わせた長さが16.5m以下のトレーラです。
- フルトレーラ
荷台付きの車に、さらに荷台を連結させた車両です。荷台付きの車は普通のトラックとしても使うことができます。連結したときの長さは18m以下とされています。
- 車両運搬車(キャリアカー)
自動車を運ぶ際に利用するトレーラです。
- タンクトレーラ
石油などの液体を運ぶ際に利用するトレーラです。
- バルクトレーラ
粉粒体を運ぶ際に利用するトレーラです。
キャリアーとは? フォワーダーとは?
陸送にしろ、海運にしろ、空輸にしろ、人が手で運んでいるわけではなく、陸送ならトラックやバイク、海運なら船、空輸なら飛行機などの輸送機関を利用して物を運んでいます。
その輸送機関を自分たちで保有している事業者をキャリアーと呼びます。自社ではなく、別の事業者などに依頼して物を運んでもらう事業者のことをフォワーダーといいます。
今回は輸送におけるトラックの種類と特徴、「キャリアー」と「フォワーダー」について解説しました。輸送業務を理解する上で大切なことなので、ぜひ参考にしてください。