物流における運送方法の種類とそれぞれの特徴
物流の最も重要な業務のひとつに輸送があります。そして、輸送には陸送、海運、空輸の3種類があります。ここでは各輸送手段の特徴を解説していきます。
国内は陸送が主流
国内における輸送手段は陸送が中心で、輸送業務の約7割は陸送と言われています。輸出や輸入は海運や空輸を使います。陸送はトラックを使う方法と鉄道を使う方法があります。
トラックでの輸送は、時間や日にちの指定ができることなどのメリットがありますが、CO2の排気量が多いというデメリットもあります。この問題に対応するため、最近は自転車やバイクなどでの輸送も増えてきました。
バイクや自転車は環境に優しいというメリットだけでなく、身軽なので距離が短ければすぐに届けることができるというのも魅力のひとつです。また、気軽に依頼できるというメリットもあります。都心部で特に問題となる渋滞にもつかまりにくく、緊急性のある重要な書類もトラックより時間をかけずに届けることができます。
また、鉄道を使う方法もCO2の問題により、需要が高まっています。実際に大手企業の一部はトラック輸送から鉄道輸送へシフトチェンジを進めています。環境に優しい企業かどうかが、その企業が信頼できるかどうかの判断基準のひとつになっているからです。
大きくて重い物、数が多い物は海運
海運は輸出入で利用されることが多く、コンテナ船やタンカー、RORO船、フェリーなどの輸送手段があり、積む物やその量によって何を利用するかを決めます。海運は環境に対する負荷が少なく、近年見直されている輸送手段です。
費用は空輸に比べ安いですが、空輸よりも遅いため、納期に余裕がないときは向いていません。また、新鮮さがもとめられる物を輸出入するのにも向いていないでしょう。
自動車などの重量物は空輸が難しいため海運向きです。また、海運はいっぺんに大量の輸送が可能なので、輸出入すべき物の量が多い場合も海運が向いています。
緊急性が高く、流行に関連する物は空輸
空輸は貨物専用の機体で運ぶ方法と、私たちが利用するような一般の旅客機で運ぶ方法があります。空輸の最も大きなメリットは速く運べるということです。運ぶ時間が速いので、流行に売り上げが左右される物など緊急性の高い物は空輸で運ばれます。デメリットとして、天候の影響を受けやすい点です。運べる物の大きさも限られているため、海運のように大量の物を運ぶのには向いていません。
状況に応じて輸送手段を組み合わせましょう
輸送と一口に言ってもいろいろな方法があります。コストダウンや効率などを考えると、輸送方法をひとつに絞るのではなく、臨機応変に、陸送と海運、海運と空輸などうまく組み合わせて輸送していくのがよいでしょう。
今回は輸送方法についてご案内しました。陸送、海運、空輸とそれぞれの特徴を理解し、輸送する物やその他状況に合わせて最適な輸送方法を選んでください。