物流アウトソーシングを活用するメリット
経営を効率化するための手段として多くの業種で取り入れられている「アウトソーシング」。物流業界でもアウトソーシングを活用する企業が増えています。そこで今回は、物流アウトソーシングを導入するメリットと、その際にすべきことについて詳しく解説していきます。
物流アウトソーシングのメリットとデメリット
物流アウトソーシングを活用するメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット
メリットは以下の3つです。
コストの明確化
自社で物流を行う場合には、人件費や物流センターを維持するためのさまざまな「固定費」に加え、梱包や加工といった物流業務にかかる「変動費」もかかるため、実際の物流コストが非常に分かりにくくなります。アウトソーシングを導入することで、物流はすべて「変動費」となるため、コストを管理しやすくなります。
コストの削減
自社で物流を行う場合、人件費や物流センター維持のための固定費などが必ず費用として形状されます。この固定費が売上げを大きく上回ってしまうと、利益を出すことができません。アウトソーシングを導入することで、人件費などの固定費を売上高や物流量に応じて変動費化することができるため、コスト削減が可能になります。
物流の効率化
アウトソーシングを導入し、物流のプロに作業を任せることで、さまざまな業務の効率化が可能になります。
デメリット
メリットは以下の3つです。
自社物流のノウハウの外部流出
これまで自社で行っていた物流業務をアウトソーシングすることで、独自のノウハウなどが外部へ流出してしまう恐れがあります。
ノウハウの空洞化
物流業務をアウトソーシングすることで、物流に関する知識やノウハウを蓄積することができず、業務を進化させることが難しくなります。
自社業務に戻すことが困難
一度アウトソーシングを導入してしまうと、物流に関する業務を理解できるスタッフがいなくなってしまうため、再び自社業務に戻すことが困難になってしまいます。
アウトソーシングを活用する際にすべきこと
物流アウトソーシングを活用する際には、以下のことを確認しておきましょう。
自社が抱える問題の洗い出し
物流コストや実務上の問題など、自社の物流における課題を明確化します。物流費の売上げに占める割合、欠品など在庫に関する問題、そのほか物流に関するクレームなど、さまざまな問題点を洗い出していくことが大切です。そしてその情報は必ず、アウトソーシング先の業者と共有しましょう。正しい情報を共通認識として持つことで、アウトソーシング先の業者からよりよい提案をしてもらえることにつながるからです。
アウトソーシングの範囲を決める
どの業務をアウトソーシングするのか、その範囲を決めておきます。その際、アウトソーシングを導入する目的を明確にすることで、どの範囲を任せるのかが判断しやすくなります。基本的には会社にとってのコア業務(本業)に近い分野はなるべくアウトソーシングせず、それ以外の業務をアウトソーシングするのがよいでしょう。
物流アウトソーシングにはメリットもあれば当然のことながらデメリットも存在します。アウトソーシングを検討する場合には、上記の内容を参考にして、まずは自社の問題点や改善すべき点、アウトソーシングを導入する目的などを明確にしておくことが大切です。